2010年12月30日

BLOG カイトサーフィン

鹿児島のカイトボード・カイトサーフィン専門ショップ
ナイスカイト[https://langsupli.com/]のBLOGです
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年末から年始に掛けて、鹿児島はとんでもないコンディションになりました。
12/30(木)は吹きすぎ。猛烈な寒波と風が鹿児島を襲いました。
爆風なのは承知ですが、まずは加世田に向かって様子見。
トリップの方が2.5平米、5平米で走っている。
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飛んでくる砂が凄くて立っていられないほど。
こりゃアカンということで、僕らは撤収。
小湊漁港ゲレンデもチェック!
これは、台風か!?

こんなコンディションだから今日はもうだめだーっと思っていたら
福井からお越しのレゼールチームも到着したらしい、小湊でセッティングするというので
午後から見に行く。
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2時頃には、午前中のようなとんでもないブローは多少おさまって
5平米なら出艇できそう、既に広島&福井チームは4~6平米で乗っている。
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どうしようか迷ったけれど、風速は13~14m。このコンディションならと
5平米で出てみることに。
しかしその後の結果、僕が出艇後5分後には信じられないような猛烈なブローが続き、
出艇場所より少し風下の、浜から200m程沖で思いっきりリフトされる。プレーニングどころではない。
板をはいたまま海上でエアーをする気もないのに持ち上げられる。
こういう自分の意図とは全く関係なく、コントロール不可能になるのって
どれだけ経験を積んでも、やっぱり怖いです。
陸までの距離を確認してまだ余裕がある、僕自身はしばらくは安全(といっても数秒程度は)
その頃には風下に飛ばされていたので、振り返って風上にいる既に出艇している方々は
大丈夫か?と後ろをみると、なんとか浜でカイトをキャッチしてもらえた様子。
またはウェイトのある方+極小カイトなんで大丈夫そうと、ほっとしたのも束の間。
minakoさんの4平米がとんでもない勢いで吹っ飛んでったのが見えた。
確かminakoさんは、出艇していなかったハズ。
幸い飛んでいったのがカイト&バーだけ。誰かに引っかかった様子もない。
不幸中の幸い。
この間、リフトされだしてから2,3秒の出来事。
浜も近づいてきたから、今度は自分の身を守らないと。
幸い風下にはあまり幅は広くないけれど砂のビーチがあり、
その後ろには広大な松林が広がっている環境。
いざとなればチキンループをクリックリリースするのが定石。
その後通常は、カイトリーシュにつながる、フラッグアウトライン(セーフティラインとかバンジーラインとか色々な名称があるけど)一本を残してカイトは、フルデパワー状態になる。
いつもなら、その一本のラインを手繰ってカイトを回収できる(セルフランディング)。
しかしこの爆風だと、一本のラインを手繰って回収などというのは不可能だし、危険すぎる。
かなり風下にきているので誰かのサポートも期待できない。
多分風速20m位はあったんじゃないだろうか。
こんな状態で、いくらカイトをリリースしたからといってもその後
どんな状況になるかなんて想像できない。
一旦通常のチキンループのリリースをしてその後、様子をみて
カイトリーシュをリリースする方法もあるけれど、それをするには浜までの距離が近すぎる。
また水深は満潮で首くらい。もし、リリース後なんかのはずみでラインが自分に巻きついたら
カイトがスパイラルして最悪の、とんでもない状況になってしまう。
僕の出した結論は、その場でカイトリーシュをチキンループから外して
暫く待機。これでチキンループをリリースすれば完全にカイトと僕は切り離される。
ちょっと待ってブローがおさまるならまた復活できる、とはいえそんな時間もなく。
結局ブローもおさまらないので、適度な浜との距離のある状態でカイトを完全にリリース。
カイトは驚く程高く飛んで浜へ転がり、その後林の中に飛んでいった。
ここまでリフトされだしてから10秒くらいの出来事。
10秒あるならまだ、これくらいの判断をして対応するのに時間は十分余裕があるといえますが
焦ったらアウトです。またもっと危険な時には1秒も猶予がないような時もあります。
今回こんな状況でも幸いだったのは、以下です。
・浜までの距離があったこと
・風下にコンクリートなどの危険な、障害物が無く安心できる場所だったこと
・風下に人がいない、安心してカイトをリリースできる状況だっとこと
逆に上記の事が満たされなければ、強風のコンディションでは絶対に出艇してはいけません。
出艇前にもブローは何度も入っていました。
それでも耐えられるブロー、と判断しての出艇でしたが
予想を超える、一気に吹き上がる強烈なブローがきてしまいました。
もし事故が起こっていたなら(僕ではなく他の誰かでも)、甘い判断だと言われても
仕方ありません。僕自身もここまでの経験、カイトを自ら完全にリリースするというのは
初めてのことでした。
カイトボードは自然相手のスポーツです。100%の安全な風というのは
保障できません。だとしたら自分の身は自分で守るしかないのでどうか
的確な判断ができるようにして頂ければと思います。
また安全な対応が出来るようにするためには
安全な環境、適切なギア、知識が必須です。
どうか今一度、みなさんにも考えていただければ幸いです。
毎年、年末年始はカイトボードでの大きな事故が起きています
僕自身気持ちを引き締める意味で貴重な体験でした、
とにかくまずは安全第一でやりましょう。
もし安全面で不安があればなんでも聞いてください。
カイトが下手でも死にません、が安全面をおろそかにして
無茶をすれば、最悪死に至ることもあるでしょう。
本当は、安全について考えるということはカイトを上手くなる事なんかより、
とてもとても大切な事です。皆さんで一緒に考えていきましょう。
事故がなく当たり前のことが当たり前に出来る状況で
はじめてカイトボードは楽しめて、上達できるのはいうまでもありません。
/かわじ
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